こんにちは、堀北晃生です。
企業そのものの価値というものは何かというテーマは
たくさんのメディアでも報じられています。
企業の価値を数字に置き換えたのが、
「株価」というものです。
企業価値が高いのに「株価」が市場に対して
割安に評価されている場合は、
その株は買いです。
適正な株価に戻るため株価は上昇していきます。
逆に、企業価値が低いのに株価だけが以上に高く、
割高に評価されている場合があります。
一時的な人気などで企業価値が低いのに、
株価が高くなっている状態です。
こういった銘柄を見つけたら、
空売りを仕掛けることで利益を出すことができます。
株価の過去データを見て分析する方法を
テクニカル分析といいますが、
過去のデータが未来に連動するかどうかは
わかりません。
あくまでも目安としてはいいかもしれませんが、
ここでは本来持っている企業価値というものに
フォーカスして行きたいと思います。
この企業価値の算出方法がわかれば、
割安なのかそれとも割高なのかの
目利き力が上がります。
会社同士がM&Aをする時にはさまざまな算定方法がありますが、
まずはここで企業価値というものを共通言語として
定義しなければいけません。
会社の価値は、人気だったり、ブランド力だったり、
ファンの数だったりさまざまですが、
ファイナンスの世界で見るところはキャッシュフローです。
図にある「FCF」というのはフリーキャッシュフローのことです。
つまりその会社が毎年どれくらいのキャッシュを産むことが
できるかどうかで会社の価値を判断します。
個人で言えば、その人が会社に働いて
給料をどれくらい稼いでくるかどうかという基準です。
年収がどれくらいで年間いくら稼ぐことができるのかという目安です。
ファイナンスの世界では、すべてのモノの価値は
将来生み出すキャッシュフローを現在価値にしたものということです。
金の卵を産むガチョウの値段は、
卵を産む送料によって決まります。
ガチョウが可愛いかどうかという価値は含まれません。
これと同じくマンションの資産価値は、
その物件から得られる賃料の合計で決まります。
デザインがカッコいいとかというのは、
ファイナンスの世界では評価されないということです。
数字のみで評価する会計の世界はちょっとドライな感じがしますね。
企業価値を最大化するための3つの手法
上場企業はこの企業価値を最大化するために
3つの活動を行います。
1,業績向上
メインの事業を拡大したり、M&Aをしたりして未来のキャッシュフローを
最大化するための活動であったり、ノンコア事業の撤退です。
2,財務戦略
信用力や格付けを強化したり、レバレッジの活用をするために
資金調達を行うことです。
3,IR戦略
IR(インベスターリレーション)を行うことで、投資家層を
充実させるという活動のことです。
以上の3点が戦略的に行われているところは、
企業価値が将来的に上がるということです。
しかし、どれか一つでも足踏み状態が続いている企業は
その会社が伸びることはありません。
稀になぜかよくわからないが株価が上がっているものがあります。
それは3つのうちどれかが飛び抜けて評価されたことになります。
まったくこの基準に達していないのに、
株価が上昇しているということは、
全く価値がないのにカッコいいとかなんとなく良さそうという、
数字で評価できないもので一時的に上昇している可能性があります。
まずは投資をする前に、株価そのものではなく
企業価値という視点で評価してみてください。
そしてその企業がマーケットに対して、
過剰に評価されているのか、それとも割安に評価されているかが
わかれば間違えのない投資ができるようになります。
ぜひ大切な資産を株に投資するのであれば、
このあたりの目線で分析してみてください。
追伸:
堀北式株価デトックス理論では、過剰に上昇しすぎた
株を空売りする戦略で利益を出しています。
それをもっと細かく教えてほしいとご質問を頂くようになりましたので、
このあたりも少しずつ配信していきたいと考えております。